外来診療機能を移転 15日から一関病院に 西城病院
一関市八幡町の社団医療法人西城病院(水野生一理事長)は、15日から外来診療の機能を同市大手町の財団医療法人博愛会一関病院(佐藤隆次理事長)に移転する。少子高齢化などで社会環境の厳しさが増す中、両病院は資源を集約して各診療科目間と関連施設の連携を強化し、地域住民に医療を将来にわたって安定的かつ効率的に提供することを目指す。【11面に関連】
西城病院は創立85年、一関病院は創立105年の歴史があり、長年にわたって地域医療の中核を担ってきた。ともに市内中心部に位置し、以前から患者の紹介や診察などで連携していた。
計画によると、西城病院は運営する西城診療所から3診療科目を一関病院に移転するが、一関病院の診療科目は14のままで変更や増減はない。西城診療所の透析室も移転予定で、2月中旬に一関病院に整備される。
外来診療の機能の移転に先立ち、西城病院は2023年12月から入院病床を住宅型有料老人ホームに変換し「ホスピス西城」を開設。一関病院は昨年12月、通院が困難で定期的な診療が必要な患者を対象とした「在宅診療部」を新設した。
水野理事長(66)は「少子高齢化に対応できる上、在宅診療など今までなかったものを提供できる」と語り、佐藤理事長(68)は「機能を多面的に強化しながら連携して地域の医療に貢献したい」と話している。