一関・平泉

豆や大根 豊作予想 天候は例年並み かゆ占い 御例神事 藤沢・西口 白澤神社【一関】

御例神事で託宣のためかゆを炊く関係者

 一関市藤沢町西口の伝統のかゆ占い「御例(おためし)神事」は13日、西口地区の白澤神社などで行われた。占った結果、今年の豆類や大根は豊作、天候は例年並みなどの託宣が示された。

 御例神事は市の無形民俗文化財。1月7日ごろの夕方、コメ5合と竹筒を鍋に入れてわらで起こした火でかゆを炊き、竹筒に入った米粒の数で作況や天候を占う。炊けるまでの間、稲作の工程を演じるものまね行事をし、豊作を願う。

 遅くとも江戸時代、18世紀には行われていたとされる。雑穀類などもあった昔ながらの対象を見直し、現代の作物も占っている。

 同日は、継承のため住民で組織した「おためし保存会」の会員をはじめ約70人が参列。郷土の伝統行事を伝えていこうと初めて地元の小学生を招いた。

 一行は列を組んで笛や太鼓などを鳴らし、西口コミュニティセンターを出発。同神社では、作物や天候など占う対象ごとの筒とコメを鍋に入れて火にかけた。ものまね行事では、「セーヤレ、セーヤレ、セーヤレナ」の掛け声とともに、田植えや稲刈りなどを再現した。

 占ったのは20項目。結果は9段階で、数字が多いほど良好という。同センターで竹筒を確かめたところ、大根と豆は8。このほかコメのおくてやリンゴ、ゴボウは7など期待できる結果が出た一方、小菊は2、ナスは1などとなった。

 小野道教宮司は「総じて良く豊作の物もあり、天候は例年通りか。努力が必要な品目は人事を尽くして天命を待ち、油断なく収穫に向け尽力してほしい」と総括した。

地域の記事をもっと読む

一関・平泉
2024年5月9日付
一関・平泉
2024年5月9日付
一関・平泉
2024年5月9日付
一関・平泉
2024年5月9日付