溶接技術向上へ 県大会、初の同日開催 高校生と社会人【花巻】
第5回県高校生溶接技術競技会と第64回県(社会人)溶接技術競技会選抜大会が13日、花巻市天下田の岩手職業能力開発促進センター(ポリテクセンター岩手)で開かれた。県内の工業系高校や事業所から44人がエントリーし、日ごろ磨き上げた技を競い合った。
個々の技術レベルの向上と溶接技能者としての意欲高揚、産業の発展を目的に県高校教育研究会工業部会機械専門部、県溶接協会がそれぞれ主催。県鉄構工業協同組合創立50周年を記念し、次代を担う高校生にトップレベルの溶接技能に触れてもらい、鉄構業界の魅力をアピールしようと、両競技会を初めて同日開催とした。
高校生の競技会には、県内9校から選抜された1、2年生15人が出場。課題は厚さ9ミリ、長さ125ミリ、幅150ミリの二つの鋼材を被覆材のついた溶接棒を使って放電現象でつなぎ合わせる被覆アーク溶接で、外観試験と曲げ試験で見た目の美しさや強度などを競う。
審査員が見守る中、保護具を着用した生徒たちは、溶接の火花を散らせて作業に集中。久慈工業高1年水上あかりさん(16)は「緊張せずに練習の成果を出し切ることができた。練習すればするほど上達していくのが目に見えるのが溶接の魅力。できないところをできるようにしたい」と話していた。
審査は後日行われ、2月下旬に入賞者が決定。最優秀受賞者は11月ごろに秋田県で開かれる高校生ものづくりコンテスト全国大会溶接部門に県代表として出場する。