きょう本格運用開始 来月から移動診療 北上市モバイルクリニック出発式
北上市の「モバイルクリニック推進事業」の本格運用は25日、スタートする。看護師が医療機器を搭載した移動診療車に同乗して患者宅を訪れ、遠隔地の医師がオンライン診療。患者は自宅に居ながら診療を受けられる。北上医師会の内科、外科、皮膚科など8医療機関が参加し、2月上旬から移動診療車での診療を開始する。
同市新穀町の市保健・子育て支援複合施設hoKkoで24日行われた出発式には市、北上医師会、北上薬剤師会などの関係者が出席。八重樫浩文市長は「16地区のうち8地区に病院診療所がなく、通院負担が大きな課題だった。高齢化が進み深刻な医師不足の中、市民が住み慣れた地域で安心して暮らし続ける有効なツールとなり、新しい医療の形として期待している」とあいさつ。北上医師会の岩淵崇会長も「(2022年度の)実証実験では非常に手応えがあり、いよいよ始まると気持ちが高まる。今後は認知度を高め、患者や利用機関も増えていけば」と期待した。
対象は医療機関のない二子、更木、黒岩、口内、稲瀬、和賀、岩崎、藤根の各地区に住み、定期的に参加医療機関に通院し病状が落ち着いた慢性患者。診療は平日で1日最大5、6件程度を想定する。今年度事業費は約4000万円。
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