一関・平泉

歴史、文化、食体感 金色堂建立900年記念 3市町で周遊ツアー【岩手】

佐々木所長(手前左)の案内で中尊寺境内を見学するツアー参加者

 奥州、一関、平泉3市町と県、関係団体で組織する世界遺産連携推進実行委員会(会長・青木幸保平泉町長)は、同町の中尊寺にある国宝・金色堂建立900年を記念した広域周遊ツアー「奥州・一関・平泉の歴史を知る旅」を26、27の両日行い、3市町の歴史や文化、食をアピールした。

 JR東日本の「大人の休日倶楽部」と連携した企画で、関東地方や新潟県などから22人が参加。26日はJR水沢江刺駅を起点に奥州市の正法寺、えさし藤原の郷、えさし郷土文化館を訪れた後、平泉町の県立平泉世界遺産ガイダンスセンターで「平泉の文化遺産」について学び、町内の宿泊先では郷土芸能の達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門神楽を鑑賞した。

 27日には世界遺産の構成資産となる同町の中尊寺と毛越寺をそれぞれ見学。中尊寺では国宝をはじめとする多くの貴重な文化財が所蔵されている宝物館「讃衡蔵(さんこうぞう)」や金色堂を訪れ、同寺仏教文化研究所の佐々木邦世所長から奥州藤原氏の初代清衡が争いのない平和な世界を希求し同寺を建立したことなどを聞いた。

 一関市では、世界遺産への拡張登録を目指す資産の一つ骨寺村荘園遺跡を訪れ、中世そのままの様子を今に伝える農村景観に触れたほか、市内のレストランで郷土料理の餅やはっとを堪能。最後に訪れた道の駅厳美渓では世界遺産平泉PRキャラクター「ケロ平(ひら)」が出迎え、2日間の旅の記念にと県南で栽培されている県オリジナル水稲品種「金色の風」が全員にプレゼントされた。

 栃木県那須塩原市の三井玲子さん(67)は、友人の成田昌子さん(67)に誘われ2人で参加。「平泉は以前から訪れたいと思っていたが、歴史を感じられるところが素晴らしい。餅料理はずんだをはじめどれもおいしく、たくさん食べてしまった。今度はぜひ別の季節に訪れたい」と語った。

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