有機米おいしい 学校給食に提供 一関地方推進協
一関地方有機農業推進協議会(小島幸喜代表)が一関市の学校給食用として提供した有機米が2月28日の献立に出され、子どもたちが無農薬・無化学肥料のご飯をおいしそうに味わった。2023年度の有機米ご飯の日は全3回が同日で終了し、同協議会は来年度に5回の実施を目指している。
学校給食への有機米の提供は08年度の同協議会設立当時から続く取り組み。20年度までは大東学校給食センター管内(同市大東町、東山町)の小中学校が対象だったが、21年度に市内6カ所の学校給食センターに供給が始まり、23年度は提供回数が昨年度までの2回から3回(2月5、21、28日)に増えた。
有機米は同協議会の会員が無農薬・無化学肥料で栽培したひとめぼれで、今年度は学校給食用に2310キロを供給。有機農業や同協議会の取り組みについて説明するチラシも新たに作製し、学校を通じて児童生徒に配布した。
先月28日は同市大東町の大原小学校(佐藤啓校長、児童98人)でも児童が「豆腐ハンバーグのキノコあん」「菜種和え」「すまし汁」などの献立と一緒に有機米で炊いたご飯をおいしそうに味わった。総合的な学習の時間に有機米について学び、同協議会が同校隣接の水田で開催する「田んぼの学校」にも参加した岩渕朱里さん(3年)は「田んぼの学校で苗の植え方とかを勉強した。ご飯がおいしい」と笑顔。菅原優里花さん(同)は「ご飯がぴかぴかしている。また食べてみたい」と語った。
同協議会によると、23年度の有機米生産量は約29トン。市は有機農業を生産者と消費者、関係者が地域ぐるみで推進する「オーガニックビレッジ宣言」を行っており、今後は一関地方有機農業実施計画(24~28年度)に基づき、生産面積拡大や有機農産物の消費拡大に取り組むほか、学校給食への有機米提供回数も年5回に増やす計画だ。