70年周期の彗星撮影 アマチュア天文家酒井さん【奥州】
奥州市水沢東中通りのアマチュア天文家酒井栄さん(71)は、約70年ぶりに地球に近づいている「ポン・ブルックス彗星(すいせい)」の撮影に成功した。
同彗星は、フランスの天文学者ジャンルイ・ポンが1812年に発見。1883年に米国の天文学者ウィリアム・ロバート・ブルックスが見つけた彗星とポンが見つけたものが後になって同じ天体と判明し連名の名称が付けられた。
酒井さんは約70年周期で地球に近づく同彗星の撮影を3月上旬から開始。悪天候でうまく撮影できない日もあったが、同29日の夕方から宵の早い時間帯に木星付近を通過する彗星をほうきのように長い尾を引いた姿で捉えた。酒井さんは「長い尾を引いたポン・ブルックス彗星が見られて感動している」と語っている。
同彗星が最も明るく見えるのは今月21日とされ、酒井さんは「70年に1度の機会なので撮影に挑んでほしい」と話している。次に地球から観測できるのは2095年とされる。