一関・平泉

フクロウ、福助 幸せ招来期待 リハビリで折り紙制作 大東・千葉さん【一関】

部屋一面を飾るフクロウと福助の折り紙を眺める千葉忠夫さん(右)と妻ユキ子さん

 幸せ呼び込む「不苦労」と福助―。折り紙を通して指先のリハビリに励む一関市大東町摺沢字大森の千葉忠夫さん(87)は、新たにフクロウと福助人形をかたどった折り紙の制作に取り組んでいる。作品は家の中を埋め尽くすほどになっており、「今年は昔作った正月用のしめ縄や結婚式のお飾りにも挑戦したい」と意欲的だ。

 千葉さんは年齢を重ねてから足腰が弱まり、つえを突いての歩行も困難になった。若い頃から器用だった手先にも次第に違和感を覚えるようになり、リハビリの一環で2022年夏ごろ、西暦と同じ2022羽を目標に鶴を折り始めた。

 気が向いた時に縁側の椅子に座ってこつこつ折り続け、「鶴の次は亀」と亀にも挑戦。昨年秋からは「幸せの青い鳥」にあやかって小鳥を制作し、妻ユキ子さん(86)に手伝ってもらいながらひもでつるしたり、木の板に貼ったりして室内に飾っている。

 フクロウと福助は今年になって新たに折り始め、フクロウはカレンダーなどの厚紙でしんを作り、折り紙を重ねて仕上げるもので、リハビリのため通所している施設の職員から作り方を教わった。福助はかみしもにはかま、まげというおなじみのスタイルで、フクロウと一緒に「幸福の不苦労と福助」の張り紙を付けて飾っている。

 そのほか、節分の際の鬼や端午の節句のこいのぼりなど折々の季節にちなんだ折り紙も制作している。

 千葉さんは正月用のしめ縄を作り、産直などで販売するなどもともと手先が器用で、若い頃から近所の人に教わり、結婚式の時に使うお飾りなども作っていたという。最近は折り紙を折ることで少しずつ昔の勘を取り戻しており、「今年は折り紙のほか、しめ縄やお飾りにも挑戦してみたい」と新たな目標を掲げる。

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