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電力料収入 過去最高 県企業局 昨年度決算 工業用水道は赤字【岩手】

 県企業局は、2023年度の電気事業会計と工業用水道事業会計の決算を発表した。電気事業の純利益は約16億1800万円で、前年度と比べ16・1%減少したものの、9年連続の10億円台。電力料収入は過去最高の71億7888万円だった。一方、工業用水道事業は11年ぶりの赤字となった。

 電気は水力発電の出水率増などにより、供給電力量が前年度比2・6%増の5億9490万キロワット時と増加した。経常収益は同0・5%減の74億4256万円。経常費用は仙人発電所(北上市)の修繕費などで同5・0%増の58億2443万円。純利益は同16・1%減の16億1813万円となった。

 工業用水道事業は、5億1567万円の純損失となり、4899万円の純利益を計上した前年度の黒字から12年度以来の赤字に転落した。北上市への半導体産業の集積などを背景に使用企業が増え、基本使用水量は過去最多の1504万立方メートル、料金収入は同1・9%増の8億6977万円となり、経常収益は同1・2%増の9億824万円を確保。一方、新北上浄水場(同市)の使用開始により減価償却費が増え、経常費用は同67・9%増の14億2391万円に膨らんだ。

 減価償却に伴う純損失は40年度まで続く見通し。同局は旺盛な半導体需要による今後の契約水量の増加を見込んでおり、浅沼玉樹次長兼経営総務室長は「先行投資した分はこれから事業を運営していく中で回収し、経費の節減など努力を重ねながら安定した経営を進めていきたい」と話している。

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