一関・平泉

無給電EV実現へ 一関信金と村上商会 改良型で実証実験

実証実験で活用する車両を前にする関係者ら

 一関信用金庫(本店一関市幸町、菅原一由理事長)は、同市に開発拠点、工場を設ける村上商会(本社東京都、村上竜也代表取締役社長)が一関工業高等専門学校と連携して開発した無給電電気自動車(EV)「エキセントリックEV」の2台目の走行実証実験を行う。2023年から初期車両「Type―PV1」で実験を行っており、今回は改良型の「Type―FULLアドオンPV2・5F」を本部の業務用車両とし、走行データを同社に提供する。同社ではデータを基にさらに開発を進め、カーボンニュートラル(脱炭素)やSDGs(持続可能な開発目標)の実現を目指す。

 無給電EV開発は、経済産業省の成長型中小企業等研究開発支援事業の採択を得て22年度から実施している。太陽光と自走の異なる二つの環境発電媒体となる発電モジュールを搭載したEVキットを村上商会が開発製造、一関高専がバッテリー性能試験などの研究分野を担当。充電に伴うストレスからの開放と、外部からの電源供給を無くすことによる真の脱炭素化を目指して開発を進めている。

 一関信金はこの取り組みに賛同。23年に村上商会から車両の提供を受けて山目支店の営業車とし、発電状態や天候条件に応じた走行データを同社に提供した。今回は改良型による2台目の実証実験となる。新車両は太陽光パネルを拡張してバッテリーを新調し、1回の充電による走行距離は前回の平均15キロ程度から25キロまで伸びたという。

 納車式は7日、本店前駐車場で行われ、一関信金の菅原理事長や、村上商会アドバンス事業部の菊地重人シニアマネージャー、甲斐健技術アドバイザーらが出席。実際の車両によるデモンストレーション走行などが行われた。

 1台目の実証実験も継続するといい、菅原理事長は「地元社会のカーボンニュートラル、SDGsの取り組みもできることからやらせていただいているが、真のカーボンニュートラルに向けた実証実験に参加させてもらう」、菊地シニアマネージャーは「最終形の3年目に入り、25~30キロを無給電で走るところまで到達した。実証実験では現場で使っていただきながら、悪いところも良いところも伝えてもらいたい」と語っている。

 村上商会では、改良型車両を今月26日から東京ビッグサイトで開かれる「自治体・公共Week2024」に出展。将来的な事業化も視野に入れている。

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