輝き まるで宝石 一関・大東 芦東山記念館 世界のチョウ展
一関市大東町の芦東山記念館(佐藤信彦館長)の2024年度特別展「キラメク世界の蝶(ちょう)」は、同町渋民字伊勢堂の同館で開かれている。国内をはじめ、世界に生息するさまざまな種類のチョウの標本を展示し、美しさや多彩さなど魅力を伝えている。9月1日まで。
特別展は、奥州市のめんこい美術館の協力で開催。企画展示室に「南アメリカ」「オセアニア」「マダガスカル」「アジア」「日本」の五つのコーナーに分けて標本箱21個、約230匹のチョウを展示している。
カラスアゲハ、モンキアゲハ、クロアゲハなど日本に生息している身近なチョウのほか、台湾を代表する幻のチョウと呼ばれるフトオアゲハ、フィリピンのルソン島北部とネグロス島だけにいるルソンカラスアゲハ、宝石のような輝きを見せるモルフォチョウ、ニューギニアやオーストラリアにすみコバルトブルーの羽が美しいオオルリアゲハなど希少な標本もある。
標本は、アゲハチョウ収集家で外資系石油会社の仕事を通じて旧水沢市と縁があった中江信さん(東京都出身)が旧市時代に寄贈し同美術館に展示されている中の一部を借り受けた。
芦東山記念館の髙橋紘主任学芸員は「宝石のように美しいものや絶滅が危惧されるもの、現地でないと出合えないものなど普段は見ることができないチョウの標本がそろっている。夏休みも近いので、ぜひ足を運んでほしい」と呼び掛けている。
同館は特別展の関連行事として8月24日午前9時から、北上市立博物館専門研究員の菊池恭司さんを招き同館周辺などで自然観察会の開催も予定している。
開館時間は午前9時~午後5時(入館は4時30分)。月曜休館。入館料一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。問い合わせは同館=0191(75)3861=へ。