迫力の舞 観客魅了 「百鹿大群舞」えさし藤原の郷【奥州】
奥州市江刺岩谷堂の歴史公園えさし藤原の郷で16日、江刺鹿踊(ししおどり)「百鹿大群舞」が行われ、帰省客らが100人の踊り手による息の合った群舞を堪能した。
同公園イベント広場で行われた群舞には、市江刺鹿踊保存会(佐藤則明会長)の構成14団体のうち9団体の踊り手が集結。強い日差しが照り付ける中、踊り手たちは大勢の観客を前に、腰に付けた太鼓を一斉に打ち鳴らし、ささらを揺らしながらダイナミックな舞を披露した。
同市に住むいとこと訪れた青森県弘前市の会社員須崎裕幸さん(46)は「初めて藤原の郷に訪れた。郷土芸能が大好きなので、百鹿大群舞は迫力があって感動した」と感無量の様子だった。
百鹿大群舞は1985年、東北新幹線の水沢江刺駅開業記念事業として誕生。奥州市江刺地域の鹿踊団体が流派を超えて一堂に踊るもので、5月の江刺甚句まつりなど年数回しか演じられない。藤原の郷では盆の帰省客、行楽客に郷土芸能を楽しんでもらおうと開催している。