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噴火警戒レベル2 岩手山に入山規制 気象台

岩手山の火山活動について説明する齋藤岩手大名誉教授(中央)

 盛岡地方気象台は2日、火口周辺警報を発表し、岩手山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)へ引き上げた。これに伴い、同山は7カ所ある登山道入り口からの立ち入りが規制される。入山規制は火山活動が活発化した1998年以来。

 同気象台によると、9月26日に大地獄谷付近で1キロ四方の範囲で最大8センチ程度の山体の膨張を示す地殻変動が観測されたことからレベルを引き上げた。西側の火口からおおむね2キロの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があるとして、警戒を呼び掛けている。

 噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲と防災機関や住民などの取るべき防災対応を5段階に区分して発表する指標。レベル1から2への引き上げは、運用が開始された2007年以降初めて。

 同山では、今年2月ごろから山体の膨張を示す地殻変動が観測され、黒倉山付近では5月ごろから微小な火山性地震の増加などが見られており、県や八幡平、滝沢、雫石の関係3市町、専門家などで構成する岩手山火山防災協議会は8月下旬、レベル2に引き上げられた場合に、7カ所ある登山道の入り口からの立ち入りを規制する方針を決めていた。

 同気象台で開かれた緊急の記者会見で、同協議会のメンバーである齋藤徳美岩手大名誉教授は「周辺住民へ噴石などの大きな影響はないだろうが、いつも以上に火山情報に注意してほしい」と呼び掛けた。同協議会の会長を務める達増拓也知事は「関係機関と連携し、必要な対応を進めていく」とのコメントを発表した。

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