年末の資金繰り相談を 県、商工金融110番開設【岩手】
県は1日、県庁2階の商工労働観光部経営支援課に「年末商工金融110番」を設置した。コロナ禍を受けた融資の返済や物価高などに伴う県内中小企業の厳しい経営状況を踏まえ、12月27日まで資金繰りなどの相談に応じる。
中小企業者の円滑な資金調達を支援するため資金需要期となる年末に開設。コロナ禍の影響や融資返済に関わって資金繰りに苦労する事業者が増えることを考慮し、近年は11月から設けている。
1日は岩渕伸也商工労働観光部長と同課の鈴木あや子金融・商業振興担当課長が同課入り口に看板を掲げた。岩渕部長は「物価高騰などにより利益率が低下する中、人材確保のために防衛的賃上げを余儀なくされるなど県内中小企業者を取り巻く経営環境は依然厳しい状況」とした上で、「コロナ禍に係る金融相談窓口と一体的な運営で物価高騰や年末の資金繰り相談にきめ細かく対応したい」と語った。
県によると、2019~22年度まで一桁台が続いていた相談は、23年度に21件と増加。うち県の制度融資関連10件、コロナ禍の資金繰り関連8件だった。
相談窓口は同課のほか、県内各広域振興局産業振興室、地域振興センターにも設ける。問い合わせは同課=019(629)5542、または019(629)5541=へ。