一関・平泉

大船渡線と私 開業100周年プレ企画

 六十数年前の小学生の時、大船渡線の猊鼻(げいび)渓の鉄橋を友達と友達の弟と3人で渡った。渡る時は線路に耳を当て、振動があるかで列車が近づいているか確かめてから渡った。友達の弟がなかなか渡り切れず、「早く来て、列車来るよ」と2人で叫んだ。弟がオドオドしていたので友達は手を引きに出た。渡り終えて土手に降りホッとした。初めての体験。

 それから8年くらいたった高校3年の最終日、帰りの列車まで時間があるし同級生3人で歩いて帰ろうとなり、流矢を過ぎた辺りで線路の方が近いから線路で行こうとなった。鉄橋に差し掛かりどうするか迷ったが、線路に耳を当てて振動を確かめ「今だ!急ごう」と。渡る時は落ち着いてと心に言った。渡り終わるとホッとした。

 よくあんなことをしたものだと思う。絶対にやってはいけない。若さも手伝ったのか。大船渡線のすてきな景色とハラハラドキドキの思い出である。

(一関市地主町・ひーさん)


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企画/一関市観光協会、岩手日日新聞社

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