一関・平泉

地元愛あふれる舞台 千厩・どっから座「愛宕物語」 多様性テーマに熱演【一関】

「愛宕物語」の舞台で演技をするどっから座のメンバー

 一関市千厩町の千厩地域市民劇場「どっから座」(五嶋秋子座長)の第19回公演「愛宕物語 おひょうの声が聞こえる」は24日、同市千厩町の千厩農村環境改善センターで開かれた。千厩で親しまれていたオヒョウの木を題材に創作劇を上演。今年も地元愛あふれる舞台を繰り広げた。

 同劇場は演劇を通じて地域の言い伝えや文化を残していこうと2000年に始まった。今年は千厩地域を中心とした6歳~70代のキャスト、スタッフ、協力出演者ら約50人で上演。約200人が来場した。

 オヒョウの木は蝦夷(えぞ)地(北海道)から移植されたと伝わり、現在は千厩農村勤労福祉センターがある愛宕山にあった。物語は江戸時代。蝦夷地から来た木は地元で親しまれ、村人は人に言えない悩みを木に打ち明けるようになる。不思議にも木は、悩みを乗り越える助言をくれる―という粗筋。

 オヒョウの葉の形が一枚一枚違うことに着想し、多様性を大きなテーマに据えた。村人の悩みは結婚や職業、外見など現代にも通じるものが多く、観衆は真剣に見入った。同センターに歌碑のある俳人西村聴雨、郷土芸能の愛宕花相撲など、愛宕ならではの人物や団体なども登場。終幕には大きな拍手が送られた。

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