自費出版の「白鳥」寄贈 千葉の画家川﨑さん 北上市教委へ
千葉県四街道市の画家川﨑茂花さん(76)は、北上市の白鳥飛来地・新堤に長年すみ着いたオオハクチョウを主人公とした絵本「白鳥」を自費出版し、北上市教委に寄贈した。市内14校に1冊ずつ配布される。
川﨑さんは数十年前から西和賀町の自然観察会に参加しており、同市の展勝地や新堤、大堤にも立ち寄り豊かな自然、ハクチョウに魅せられたという。
2021年、羽をけがして新堤にすみ着いたオオハクチョウのつがいから初めてひなが誕生した実話を踏まえ、3年がかりで絵本を制作。
日本野鳥の会北上支部の征矢和宣さん(77)=同市滑田=が必要な資料、写真を提供し、監修した。
絵本はA4判、34ページ。羽を負傷しシベリアに戻れず北上にいた雄が、先にすみ着いていた雌と結ばれて子をもうけ、家族幸せに暮らすストーリー。展勝地など北上の豊かな自然も描かれている。
川﨑さんと征矢さんは11月26日、市役所を訪問。川﨑さんが「北上の自然の美しさを表せたらと思った。まずは北上の子どもたちに読んでもらい、地元発信の絵本になってくれれば」と語り、船田浩教育長は「貴重な絵本を寄贈いただき、ありがとうございます。各校の人づくりに役立てたい」と感謝した。
絵本は400部作製。今後、北上観光コンベンション協会、展勝地レストハウスで販売を予定している。