3代目スパコン始動 水沢VLBI観測所 計算速度向上 宇宙の謎 解明期待【奥州】
国立天文台が奥州市水沢星ガ丘町の水沢VLBI観測所(本間希樹所長)に導入したスーパーコンピューター(スパコン)「アテルイⅢ(スリー)」が2日、本格的に運用を開始した。2024年8月末で役割を終えた「アテルイⅡ」の後継機。総理論演算性能が異なる2種類のシステムを有し、先代機以上の計算速度が見込まれる。今後、水沢を拠点とした多様なシミュレーションによる宇宙の謎解明に期待が寄せられている。【9面に関連】
導入された3代目の天文学専用スパコンは、日本ヒューレッド・パッカード合同会社の「HPE Cray XD2000システム」。同天文台天文シミュレーションプロジェクト(CfCA)のメンバーが運用を担い、太陽系惑星の起源の解明、ブラックホール可視化の研究などに役立てられる。
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momottoメモ
アテルイⅢは先代機と同様に大学や研究者ら全国のユーザーが共同利用。審査を経て無料で利用できる。アテルイⅡでは年間240人が利用し、約160編の論文作成に貢献した。