最高賞に谷さん(高知) 高校生童話大賞 若い感性 創作たたえ【花巻】
花巻市出身の童話作家宮沢賢治にちなんだ創作童話のコンテスト・第23回「全国高校生童話大賞」の受賞者が決まり、7日に同市大通りのなはんプラザで表彰式が行われた。作品「小径(こみち)に眠る」で最高賞の金賞に輝いた高知県立山田高校2年谷まゆみさん(16)ら4人を表彰し、高校生らしい感性と自由な表現にあふれた創作をたたえた。
入賞者をはじめ、実行委を構成する富士大、市、市教委の関係者、来賓など約70人が出席。実行委員長で富士大の岡田秀二学長は「近代化で暮らしが豊かになる中、本来人間が持っている感性を若い人たちに持ち続けてほしいという願いを込めた事業。市や教育委員会、応募した高校生の皆さんに感謝する」とあいさつした。
選考委員長を務めた宮沢賢治記念館学芸員で日本こどもの本研究会会員の牛崎敏哉さんの講評に続き、谷さんと銀賞を受賞した3人に表彰状と記念品を贈呈。上田東一市長が祝福、花巻北高校放送部員による金賞受賞作の朗読も行われた。
金賞を受賞した谷さんの作品は、街灯の一生を描いた。できた時の明るさに虫や人たちの賞賛を浴びていた街灯が、年数がたつにつれて孤独になっていき役目を終える物語。心情の流れが見事に描かれ、ホタルや明るい町の街灯などのエピソードを巧みに盛り込み、幻想的な味わいが評価された。
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