一関・平泉

若水、中尊寺へ 「六根清浄」声上げ 磐井清水から東山住民ら 5年ぶり行列通常実施

5年ぶりに行列を組んで若水を運んだ一行

 一関市東山町松川の「磐井清水」で新年最初にくんだ水を平泉町の中尊寺に届ける故事を再現した磐井清水若水送り(実行委主催)は1日、行われた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で人数を制限していた行列を5年ぶりに通常の形で実施。降雪の影響で一部区間はバスでの移動となったが、参加者は無事に若水を届けた。

 磐井清水若水送りは、松川の里人が藤原秀衡公の命により磐井清水で新年にくんだ若水を平泉町の柳之御所まで手渡しで運んだと伝えられる故事を再現。近年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で行列の人数を制限するなど規模を縮小して実施していた。

 33回目の今回は、稚児の千葉陽人ちゃん(6)=同市東山町松川字岩ノ下=が介添えの父利光さん(50)と磐井清水で水をおけにくんだ後、一行が午前1時30分ごろに行列をつくって中尊寺に向けて出発。当初は約20キロ区間を徒歩で移動する予定だったが、降雪などの影響で同市舞川地内から平泉町の道の駅平泉まではバスでの移動に変更した。

 中尊寺の月見坂からは約50人の参加者が「六根清浄」「御山繁昌」と声を上げながら本堂を目指して初日の出を背に坂を進んだ。

 本堂では若水進上の儀が行われ、一行から若水を受け取った中尊寺仏教文化研究所の佐々木邦世所長は、感謝の言葉とともに「この一年晴れやかにお過ごしいただきたい」と呼び掛けた。

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