花巻

小さな地蔵 墓石に代え 桂林寺(大迫) 墓じまい増へ対応 永代供養地 4月から安置【花巻】

永代供養の利用者向けに発案されたお地蔵さん墓

 花巻市大迫町内川目の桂林寺(佐々木瑞岳住職)は、4月から永代供養利用者を対象に、墓石の代わりに石造りの仏像で故人を弔う「お地蔵さん墓」の取り組みを始める。愛らしい地蔵とともに名前や屋号を刻み、残された人々の心のよりどころとする。今月から利用希望者を募集している。

 同寺では30年ほど前から、遺族に代わって遺骨を管理・供養する永代供養を行っており、敷地内の供養地に観音像を建立して故人への祈りの場としている。2024年に同寺の墓じまいが過去最多の4件に及んだ中で、屋号を残せなくなることを惜しむ檀家(だんか)の相談を受け、墓石の代わりに小さな地蔵を置くことを発案した。

 地蔵は昨年11月にサンプルが完成。台座を含め高さ28センチで、横の板石に名前や屋号など好きな文言を刻むことができる。町内の石材店による手作りで、若者にも親しんでもらうため、手を合わせた僧侶をモチーフにした同寺のキャラクター「けいりんくん」を元にかわいらしくデザインした。掃除などの維持管理は同寺が行う。

 佐々木住職(53)は「墓じまいをした後も手を合わせに来る人は多く、墓参りの意味が薄れたわけではない」と語り、「お地蔵さんを故人とのつながりの印とし、頭巾をかぶせたり、手に数珠を掛けてあげたり、思い思いの形で感謝をささげてほしい」と呼び掛けている。

 お地蔵さん墓は4月から永代供養地の観音像裏に棚を設けて安置する予定。問い合わせは同寺=0198(48)2020=へ。

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