運行ルートはAI判断 ハートバス心機一転出発 前沢・デマンド交通【奥州】
奥州市は3日、前沢地域で人工知能(AI)を活用したデマンド(予約応答)交通「ハートバス」の運行を始めた。利用者の減少や運転手不足で従来の交通システムの継続が困難となったため、AIを活用した新しい予約システムを導入し、運行本数や利用者の目的地など効率的な運行ルートを決める。市と事業者では利便性向上による利用促進、持続可能な公共交通の実現を目指す。
ハートバスは2005年から市社会福祉協議会が運営、前沢タクシーが運行している。従来は自宅から目的地まで乗り合いで送迎するデマンド型コミュニティバスだった。
市は今年2月、実施主体が同協議会から胆江地区タクシー業協同組合に切り替わるタイミングでAIシステムを約540万円で導入。配車の受け付けや利用者の予約情報などを基にAIが効率的な運行ルートや本数を決定する。同組合加盟の前沢タクシーが同バス(タクシー2台)を平日に運行する。
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momottoメモ
AIデマンド交通の利用は、電話のほか、専用アプリを使えば24時間いつでも予約できる。利用料金は1回当たり500円で従来に比べ200円引き上げた。小学生や障害者、運転免許証返納者、利用者が8割を占める75歳以上は半額で利用できる。