15日から新・特別連載小説「未だ本能寺にあり」 今村翔吾・作 木村浩之・画
毎週土曜日掲載の特別連載小説「鋼鉄の城塞 ヤマトブジシンスイス」(伊東潤・作)は8日に完結し、15日から「未(いま)だ本能寺にあり」(今村翔吾・作)が始まります。本能寺の変の後、秀吉は抜群の記憶力を持つ若武者・駒井重勝に重要な任務を与えます。信長の遺体の所在を突き止めよ―。まったく新しい歴史ミステリーです。ご期待ください。
本能寺の変。多くの人が知っている戦国の大事件である。が、判(わか)っていないことがあまりに多い。大きな謎の一つは、織田信長の遺体が見つかっていないことだ。墓はある。しかも幾つも。信長は何処(どこ)へいったのか。いや、何処にも行っていないのかもしれない。そう考えた時、私の脳裡(のうり)で、業火に包まれる信長がわずかに振り返った気がした。
今村翔吾(いまむら・しょうご)1984年京都府生まれ。2017年「火喰鳥(ひくいどり) 羽州ぼろ鳶(とび)組」でデビュー。同作で歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。20年「八本目の槍」で吉川英治文学新人賞受賞。22年「塞王(さいおう)の楯(たて)」で直木賞受賞。
木村浩之(きむら・ひろゆき)1975年東京都生まれ。多摩美術大学日本画専攻卒業。日本の美意識を伝えるべく国内外で個展等を多数開催し、墨絵のライブパフォーマンスでも活躍。日本画の絵画教室も主宰している。