賢治理想の巡礼 追体験 花巻・滝田さん 画集「経埋ムベキ山」出版
花巻市里川口町の画家滝田恒男さん(84)は、画集「経埋ムベキ山」を出版した。同市出身の詩人で童話作家宮沢賢治が埋経の候補地に挙げた山々を描いた水彩画32点を収録。賢治が思い描いた巡礼の旅を追体験できる一冊となっている。
同町で理髪店を経営する滝田さんは、賢治ゆかりの地の風景を成島和紙にスケッチすることをライフワークとし、店舗2階の「画廊たきた」に作品を展示している。
画集は、JAいわて花巻の広報誌「ポラーノ花巻」の連載をまとめたもの。賢治の死後発見された「雨ニモマケズ手帳」の中で「経埋ムベキ山」として記された岩手、秋田両県の32カ所を巡り、山の姿を柔らかなタッチと色彩の水彩画で表現した。作品にはそれぞれの山について賢治が書いた文章と、滝田さんの登山経験に基づくエッセーが添えられている。
この記事の詳報を岩手日日紙面または電子新聞momottoでご覧いただけます。
momottoメモ
画集はA4判、オールカラー36ページで、税込み1300円。同画廊のほか、同市上町の賢治の広場などで販売している。問い合わせは同画廊=0198(24)8455=へ。