奥州・金ケ崎

冬の風物詩 歴史に幕 奥州・胆沢 農はだてのつどい 豊作願い庭田植再現

最後を迎えた全日本農はだてのつどいで庭田植を再現し、苗を受け取る早乙女役の女性

 最後となった第36回全日本農はだてのつどい(いさわのまつり実行委員会主催)は8日、奥州市胆沢南都田の胆沢野球場北側駐車場で開かれた。胆沢地域の冬の風物詩となった祭りで、豊作と農作業の安全祈願をはじめ、伝統の庭田植(たうえ)再現や福餅つきなどが繰り広げられ、有終の美を飾った。

 「農はだて」は、かつて正月の休みが明けて農作業を始める日。同つどいは1990年から胆江地方に伝わる農耕文化の再生や、地域の活性化などを目的にほぼ毎年開催してきた。だが関係者の高齢化などで祭りのシンボル「大福俵」(直径2・5メートル、長さ4メートル)などの修繕が困難に。近年は少雪が続いたことや厄年連会員の減少などを踏まえて幕を閉じることになった。

 小学生の縄ないチャンピオン決定戦、地元の行山流都鳥鹿踊(ししおどり)保存会と同市江刺稲瀬の金津流石関獅子躍(おどり)保存会の演舞、庭田植再現、福餅つき、厄年連の引き継ぎ式とつがい踊りの披露などが行われた。大福俵が5年ぶりに登場し、会場に展示された。

 庭田植は会場周辺から集めた雪を田んぼに見立てて、早乙女役の女性ら8人が昔ながらの装束で手植えを再現した。

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