一関・平泉

大船渡線と私 開業100周年プレ企画

 時は1969年。森進一の100万枚を超える大ヒット曲「港町ブルース」(♫~宮古、釜石、気仙沼♪)が気仙沼駅に朝から晩まで流れ、車中は「カニ族」リュックを背負った若者や通学、通勤者、今では懐かしい魚の行商のおばちゃんたちでごった返していました。文字通りすし詰めです。

 かく言う私も大船渡線の恩恵に預かった1人。高校の3年間ほぼ毎日、肩掛けかばんに教科書、背に2食分の弁当、手に柔道着という出で立ちで、行きは朝一番、帰りは最終の列車で通学しました。朝はいつもギリギリセーフ、帰りは猛稽古で乗り越したことも何回か。気仙沼駅では高田方面からの生徒と合流し、気仙沼線に乗り換えて次の不動の沢駅まで。男子校ならではで、女子校の生徒の姿を見ては一喜一憂でした。

 大船渡線はわが青春の大事な思い出で、感謝でいっぱいです。あの満席の朝夕の光景が今でも鮮明に脳裏に浮かびます。

(一関市千厩町・原田良一さん)


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企画/一関市観光協会、岩手日日新聞社

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