移住受け入れへ住宅整備 優しい町目指し官民連携 今月から入居者募集 西和賀町
西和賀町は地元企業への就職者、移住者の増加を目指し、同町上野々地内に移住定住促進住宅の整備を進めている。単身棟と世帯棟の2棟を用意し、今月から入居者を募集。少子高齢化と人口減少が進む中、町では官民の連携を強化しながら受け入れ体制を整え、移住者に優しい自治体を目指す。
町には民間のアパートなどが少なく、新規就業希望者の住宅が不足していた。地元企業からも就労者の確保に問題が出ると町に要望が寄せられ、町では官民連携による住宅建設事業を始めた。
建設業者は北上市のベストとコンセツMHDで、2024年夏から建設を進めてきた。今年4月1日から入居を開始する計画で、住宅は町が借り上げる方針だ。
1人暮らし用の単身棟は1LDKで、エアコンを完備。部屋数は10戸で、このうち2戸は移住体験用住宅として貸し出す。居室面積は1階の部屋が約23平方メートル、2階が約27平方メートルとなっている。1台分の駐車場もあり、家賃は3万5000円。
世帯棟の部屋数は1階の2LDK、2階の3LDKが各2戸ある。2LDKの居室面積は約65平方メートルで、家賃は7万円。3LDKの居室面積は約89平方メートルでインナーサンルームもあり、家賃は8万5000円。
2LDKが2~3人暮らし、3LDKが4~5人暮らしを想定している。いずれも洋室のみで、リビングにはエアコンを設置。世帯棟は、4月以降に2台分のカーポート付き駐車場、物置も整備する。
町によると、単身棟は既に町内企業への新規就職者や地域おこし協力隊員ら3人の入居が決まっている。
今月14日には関係者ら10人ほどが参加し、内覧会が行われた。企画財政課の藤田美知樹課長代理は「民間と連携したことで、1年足らずで着工までこぎ着けることができた。単身、世帯ともに快適に生活できる広さと設備になっている。内覧も可能なので、興味のある方は気軽に問い合わせてほしい」と話している。
入居条件は▽入居する住宅を住所地として住民登録できる▽家賃、敷金を支払う能力があり、また町税などを滞納していない▽世帯棟を申し込む場合、申請者及び配偶者の年齢が41歳未満または18歳未満の子どもがいる▽申請者及び配偶者が暴力団員でない。
問い合わせは企画財政課=0197(82)3284=へ。