北上・西和賀

救助者の搬送法確認 冬山遭難想定し訓練 防止対策委【北上】

雪上でシート搬送に取り組む参加者

 北上地区山岳遭難防止対策委員会(土井祐之会長)による冬山遭難救助訓練は1日、北上市和賀町のふるさと体験館「北上」で行われた。北上署、北上消防署、北上山岳会などから約20人が参加し、実技と座学を通して雪山での救助者の搬送法を確認した。

 山岳事故に備え、同委員会では年2回訓練を実施している。今回の訓練では、雪山でのけが人搬送に重点を置き、同館近くの雪山で実技訓練に取り組んだ。

 土井会長(62)がレインコートなどを利用した背負い搬送、登山用ザックを使ったザック担架、ブルーシートでの搬送を説明し、実技ではシート搬送と急斜面での引き上げに挑戦した。参加者は5人ほどのグループをつくり、ロープなどで負傷者の体を固定しながらブルーシートでくるんで、引っ張りながら運び出していた。

 市内では2月18日に、夏油高原スキー場で滑走禁止エリアでスキーをしていた外国籍の男性が雪崩に巻き込まれる事故が発生している。座学では消防署員らが事故の概要などを説明し、参加者で事故発生時の初動対応や海外出身者の救助について情報を共有した。

 土井会長は「雪山は搬送や引き上げが非常に困難。前もってトレーニングする必要がある」と語る。雪山に入る際には雪崩対策として、電波を送受信して埋没者の位置を特定するビーコン、雪から掘り出すシャベル、埋まっている場所を特定するゾンデの3点を携帯するよう呼び掛ける。

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