一関・平泉

裸男 白熱の肉弾戦 無病息災、五穀豊穣祈願 藤沢・長徳寺蘇民祭【一関】

袋ねじりで蘇民袋を奪い合う裸男たち

 一関市藤沢町保呂羽の長徳寺(渋谷真之住職)の蘇民祭は2日、同寺の周辺で行われた。新型コロナウイルス禍による中止を経て2024年に再開した蘇民袋の争奪戦「袋ねじり」などが繰り広げられ、県内外から集まった裸男が無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。

 国無形民俗文化財「岩手の蘇民祭」の一つで、同祭保存協力会(不動尊蘇民祭精進講本部)が主催。もともと同市花泉町にあった不動尊を1894(明治27)年に同寺が譲り受け、蘇民祭も一緒に引き継いだ。

 コロナ禍の中でも規模を縮小し実施しており、今年は境内で新築工事を進めていた祭りの拠点となる不動堂の落慶法要も併せて行われた。

 裸男は遠くは大阪や長野、神奈川などから20~60代の42人が参加。近くを流れる黄海川での水垢離(ごり)や井桁に組んで火を付けた木に上がる柴燈木(ひたき)登りなどで身を清め、不動堂を参拝。本堂前で縁起物の小間木を周囲の観客にまくと、ハイライトの袋ねじりが始まった。

 例年にないほど白熱した取り合いとなったが、約1時間の肉弾戦の結果、紫波町の会社員畠山真さん(46)が袋の結び目の根元を最後まで握り続け、中止期間を挟み5年連続で取り主となった。

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