奥州・金ケ崎

伝統の魅力触れて 岩谷堂箪笥まつり開幕 映画使用品紹介も【奥州】

伝統の箪笥の展示や、伝統工芸士による実演も行われている岩谷堂箪笥まつり

 第23回岩谷堂箪笥(たんす)まつり(岩谷堂箪笥生産協同組合主催)は7日、奥州市江刺岩谷堂のお休み処(どころ)えさし藤原の郷レストハウスで始まった。伝統工芸士による技術の粋を極めたたんすや仏壇、最近の売れ筋商品などを展示し、最大4割引きで提供している。10日まで。

 漆塗りのケヤキなどに重厚感のある飾り金具が付いた伝統的なたんすや仏壇のほか、テーブルや机、整理たんす、テレビ台など現代の暮らしに合わせた独自ブランド「岩谷堂くらしな」シリーズを合わせ200点以上を取りそろえた。

 受け継がれる技で作られた商品のうち、3分の1は4割引き、それ以外の多くは3割引きで販売し、来場者の関心を集めている。

 同箪笥伝統工芸士会による製作実演が6年ぶりに行われ、たんすの飾り金具や木材の加工などを公開している。たがねなどの道具で飾り金具を製作する同会の及川洋会長は「職人による作業が見学できる貴重な機会なので、多くの人に見てほしい」とアピールする。

 1月から公開されている一関市出身の楡周平さんの小説が原作の映画「サンセット・サンライズ」コーナーを設け、撮影に使用された岩谷堂箪笥の新旧2点に加え、翁知屋(平泉町)の「秀衡塗」のわん1点、ポスター、撮影時の写真などを紹介。同映画では民家にあった古いたんすを修理して再生させる場面があるのを受け、同組合では修理や塗り直しに関する相談にも応じている。

 4日間通してたんすの入札販売のほか、8、9の両日はマガジンラックなどの製作体験、9日はイラストレーターたぐさんの似顔絵コーナーを設ける。

 同組合の八重樫新也理事長は「県内では最大規模の展示なので、多くの人に来場してもらい、岩谷堂箪笥の魅力に触れてほしい」と話している。開催時間は午前10時~午後5時。

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