えりすぐり資料紹介 絵画や人形200点 花巻市博物館新収蔵品展
花巻市博物館の新収蔵品展は、同市高松の同博物館で開かれている。1945年に稗貫地方の馬事関係者が設立した「花牧競馬場」の出走時の合図に使用した半鐘や、宮沢賢治が揮毫(きごう)した文語詩「種山ケ原」の一文など初出展の資料を含む新たに収蔵された約200点を紹介している。
同博物館に2019年以降に寄贈された約7500点のうち、▽花巻人形▽大畑人形▽絵画▽花巻の先人▽コレクション▽花巻の明治・大正・昭和―の六つのカテゴリーで、学芸員えりすぐりの資料を展示している。
花巻人形は4500点を収蔵し、19年以降は540点を超える人形が寄贈されている。ひな人形や七福神、動物、歴史上の人物、昔話の一場面など題材も多彩。中でも「武将」は大型の人形で着物の裾や袖から見える筋骨隆々の手足が目を引く。
大畑人形は、昭和30年頃まで同市湯本大畑の人々が中心となって行われていた人形芝居。人差し指と中指で人形の頭(かしら)を挟み、親指と小指で人形の両腕を操り、同展では頭や手、衣類、幕などを展示する。
絵画では江戸時代から明治時代初期にかけて活躍した小野寺周徳、八重樫豊澤、橋本雪蕉といった「花巻の三画人」のほか、新たに収蔵となった岩手や花巻ゆかりの画家の作品を紹介。周徳の「飲中八仙図」は唐の詩人杜甫の歌にちなんだ作品で唐の名だたる酒客8人がユーモラスに描かれている。
この記事の詳報と紙面未掲載写真を電子新聞momottoでご覧いただけます
momottoメモ
4月6日までで会期中無休。今月16日にはギャラリートークが行われる。