教訓を未来に 岩手県内各地で追悼式 東日本大震災から14年
本県を含む東北地方の沿岸部が甚大な被害を受けた東日本大震災の発生から14年を迎えた11日、県と県内6市町の追悼式が各地で行われた。震災の記憶の風化が課題となる中、参列者は津波被害などの犠牲者の冥福を祈るとともに、教訓を後世に伝承し続けていく誓いを新たにした。
同日は、県と盛岡広域首長懇談会(会長・内舘茂盛岡市長)の共催による県追悼式が盛岡市のトーサイクラシックホール岩手で行われた。沿岸部の久慈、宮古、釜石、陸前高田、山田、大槌6市町でもそれぞれ追悼式が催された。
このうち、県追悼式には遺族や市町村、県などの関係者ら約300人が参列。震災発生時刻の午後2時46分から1分間黙とうし、鎮魂への祈りをささげた。
式辞を述べた達増拓也知事は「復興はまだ終わっていない。残る社会資本整備を早期に進め、被災者の心のケアなど、中長期的な課題に対し、一人一人の状況に応じたきめ細かな支援を続ける」とした上で「14年という年月が経過し、震災を経験していない世代が増えている。震災の事実と教訓を未来に伝承していくことは今後ますます重要。国内外で大きな自然災害が起きている中、私たちは自然災害に強い社会の実現に貢献できるよう、震災津波を今後も伝承していく」と決意を表明した。大規模な山林火災で人家にも被害が及んだ大船渡市に対する全国からの支援にも感謝の気持ちを表した。
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