一関・平泉

春の藤原まつり存続へCF 平泉

 平泉観光協会(千葉力男会長)と、世界と平泉(本社平泉町、鷲谷徹代表取締役)は、同協会が同町で開いている「春の藤原まつり」存続のため、28日からクラウドファンディング(CF)で開催経費を募る。呼び物となる「源義経公東下り行列」の義経役にちなんだ返礼品を用意する。長年入場料などまつり当日の収益につながる仕組みがなく、運営に苦慮している現状から脱却を図るのが目的で、4月30日まで受け付ける。

 同まつりは毎年5月1~5日に開かれ、同行列が最大の呼び物。平安時代に源義経が兄頼朝の追討を逃れ、当地を治めた藤原秀衡を頼って迎え入れられた様子を再現する。義経役には若手人気俳優らが起用されて話題となり、にぎわいを見せている。

 一方、行列には1000人以上が携わるため、同協会の予算だけでは各種経費が賄えず、運営には町からの補助や企業などの協賛が欠かせないのが実情だ。近年は物価高騰もあり、運営は厳しさを増している。

 CFは財政負担を減らそうと、同協会が観光とまちづくりを手掛ける同社と組んで実施。寄付はまつりの安全な運営のために役立てられる。

 金額に応じた返礼品を用意する。義経役にちなんだものは、今年の尾崎匠海さん(グローバルボーイズグループ・INIメンバー)をはじめ、過去3年の義経役が年替わりで身に着けた衣装と同じ柄のタンブラー、トートバッグなど日用品を複数取りそろえる。

 同協会は「東下り行列は関係者のボランティア精神や心意気で支えられてきたのが現実。どうにかして平泉の文化と東北の春を彩る祭りを後世に残したい」と協力を呼び掛けている。

 CFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で1口3000円から受け付ける。目標額は200万円だが、到達しない場合でも趣旨に沿って活用される。

▲CFサイトはこちら

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