アロン社 一関に新工場 施設集約で生産性向上 来年完成、本格稼働へ
精密加工品製造のアロン社(本社東京都港区、山田太進代表取締役)は、一関市東台の一関工場内に第4工場を新設する。2026年春の完成、同年内の本格稼働を計画。同市花泉町油島の花泉工場を一関工場に集約して生産性向上を図る。
同社は1958年、山田ネームプレート製作所として東京都港区で創業。県の誘致企業として岩手に進出し85年に花泉工場、91年に一関工場でそれぞれ操業を開始した。
花泉工場は2000年に第4工場、一関工場は19年に第3工場が完成。薬品を使い金属加工する部門と、その金属を積層し3次元(3D)化、製品化する部門を一関工場で、これらの技術の応用により産業用ロボットを制御するモーターの重要部品を手掛ける部門は花泉工場で主に扱っている。
同社は社員の大幅昇給に向け、23年に策定した中期計画で32年までの10年間で生産性30%アップを掲げ、一関工場増強に踏み切ることとした。総投資額は約21億円。賃上げと10億円以上の投資を計画する企業を対象とする、国の大規模成長投資補助金にも採択された。
一関第4工場は一関工場敷地内で、既存工場の隣接地に建設を予定。鉄骨造り平屋建てで、付帯施設を含めた延べ床面積は4400平方メートル。花泉にある既存の全工場と同規模で、最新設備を導入して高精度化、高効率化を図る。
今年5月に地鎮祭を行い、6~7月に着工、来年3月の完成を予定。設備搬入後、同年内にも本格稼働する。花泉工場の機能は一関工場に集約し、27年内に閉鎖する。
この記事の詳報を岩手日日紙面または電子新聞momottoでご覧いただけます。