花巻

南部杜氏の歴史知って 酒造用具や秘伝書紹介 花巻市博物館テーマ展

花巻市博物館で始まったテーマ展「酒造りのわざ―南部杜氏の美酒をたどる―」

 花巻市博物館のテーマ展「酒造りのわざ―南部杜氏の美酒をたどる―」は24日、同市高松の同館で始まった。日本酒造りの一翼を担ってきた南部杜氏(とうじ)の誕生と酒造技術を継承してきた歴史、酒造りにまつわる文化について、酒造用具や秘伝書などを通じて紹介している。6月22日まで。

 2024年12月に日本の「伝統的酒造り」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたことを受け、同市石鳥谷町を中心に全国で活躍している酒造りの技術者集団・南部杜氏について市民らに理解を深めてもらおうと、今年度最初のテーマ展として企画した。

 同展は▽南部杜氏の歩み▽南部杜氏の酒造り▽酒造りの信仰と文化―の大きく3章で構成。盛岡藩における酒造業を概観できる雑書をはじめ、近代南部杜氏の祖や同町で創業した酒造店の写真、南部杜氏が着用した半纏(はんてん)や前掛け、徳利、酒造りに使った用具、酒造りの秘伝書など資料約90点を展示している。

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同展の関連イベントとして、6月1日午後1時30分から同館で作家・三島黎子さんによる特別記念講演会「南部杜氏のはじまり」を予定しており、5月1日から申し込みを受け付ける。定員30人。聴講無料。問い合わせ先は同館=0198(32)1030=。

また、同市石鳥谷町中寺林の石鳥谷歴史民俗資料館では、同館に収蔵している国指定重要有形民俗文化財「南部杜氏の酒造用具」を今月24日から5月31日まで無料公開する。

道の駅「石鳥谷」南部杜氏伝承館では、期間中にテーマ展の入館券の半券を提示すると、同館で行っている日本酒の有料試飲(通常2杯200円)について無料で1杯追加のサービスが受けられる。

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