賢治が求めた幸せ表現 わらび座 7月公演PR 花巻市役所を訪問
2025年度の宮沢賢治創造芸術公演「わらび座イーハトーブシアター『真昼の星めぐり』the Musical」は、7月20日に花巻市若葉町の市文化会館で開催される。観客がステージシーンと連動して光るボールを一つずつ抱いて観劇する「デジタルアート」により、舞台と客席が一体となる没入型の公演。わらび座は「賢治が追求した本当の幸せとは何なのかを、この作品でも考えながら舞台をやりたい」とアピールしている。
同公演は宮沢賢治作品を題材とする演目を上演し、芸術文化の振興を図ることが目的。今回は20年度に第30回イーハトーブ賞を受けた秋田県仙北市の劇団わらび座と、障害がある作家のアート作品を扱うヘラルボニー(本社盛岡市)がタッグを組んだミュージカル作品で、26年度まで8カ所を拠点に回る全国ツアーの初日公演となる。
幼なじみの女子高生2人が不思議なワンダーランド「イーハトーブ」にいざなわれ、住人たちとさまざまな体験をするストーリー。観客が手にする直径20センチほどのボールは、場面によって色を変えることで水の中や黄金の草原、満天の星などを表現し、一人一人が空間的なアートの一部となって作品の世界観を楽しめる。
北上市出身の佐藤千明さんら14人のキャストが出演する予定。ヘラルボニーが企画制作に関わり、衣装や舞台美術、広報グッズなどを手掛ける。
わらび座の俳優平野進一さん(55)と、わたなべのぶこ公演事業部エグゼクティブマネージャー(66)は今月20日、花巻市役所を訪れて公演をPRした。
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momottoメモ
当日は午後1時30分開場、同2時開演。上演時間は100分。入場料は全席指定(デジタルアートシート)で7000円。一般販売は6月3日からオンライン、同4日から市文化会館で行う。18歳以下は無料招待。同伴する保護者は3500円で入場できる。未就学児は観覧できない。