稲瀬特産 魅力発信 北上・トウモロコシ空輸プロジェクト 朝採り販売、愛知で好評
北上市の稲瀬町自治協議会は10日、早朝に収穫した農産物を同日中に空輸して販売する「稲瀬PR作戦 空飛ぶフードプロジェクト」を実施した。会員が愛知県のスーパーマーケットに甘みたっぷりの朝採りトウモロコシを届け、稲瀬の特産品の魅力をアピールした。
同市とフジドリームエアラインズが2023年から行っている取り組みで、自動車や半導体関連で結び付きが強い中京圏での認知度アップと交流人口の拡大を目的としている。
今年は、午前4時ごろに収穫したトウモロコシ約400本を同協議会の5人が手荷物として飛行機内に持ち込み、同9時50分いわて花巻空港発の名古屋便で運んだ。
約1時間30分後に愛知県豊山町の名古屋空港に到着すると、空港内のスーパーで1本199円(税込み)で販売。売れ行きは好調で、30分ほどで完売した。
稲瀬産トウモロコシは寒暖差に加え、西日が長く当たることで強い甘みと香ばしさが出るのが特徴。24年に購入して気に入り、スーパーに販売日を問い合わせて訪れたリピーターもいたという。
同協議会産業委員会の高橋清久委員長は「実施3年目ということもあり、豊山町の人に稲瀬産の魅力が浸透してきたのを感じている」と手応えを語った上で、「地元商工会とのつながりもできたので、来年以降はさらに交流が深まるような取り組みを考えていきたい」と意気込みを示した。
秋には、豊山町で開催される産業まつりで稲瀬産「銀河のしずく」を販売する予定。