クマ1頭を駆除 北上・和賀 女性襲った個体か
北上市は11日、同市和賀町山口地内でクマの成獣1頭を駆除したと発表した。同地内では4日に81歳女性がクマに襲われ死亡する被害が発生しており、市では同一個体の可能性が高いとみて特定を急いでいる。
市によると、11日午前5時35分ごろ、住民からクマの目撃情報が寄せられた。市職員らが駆け付け、民家の小屋に侵入しているクマを発見。同6時10分ごろ、小屋から出て和賀川に向かって移動したところを地元猟友会が駆除した。
市は同8時30分に危機対策本部会議を開き、今後の方針を決定。クマが出没した場所などから、女性を襲ったクマと同一個体の可能性が高いとみて、北上署によるDNA鑑定や専門家による調査で確認を進めるとした。
当面、対策本部は解散せず、和賀地区内での警戒やわなの設置を継続する。同日、市は和賀地区、岩崎地区、藤根地区でチラシを配布し、戸締まりの徹底や屋外に食べ物を置かないことなど注意を呼び掛けた。
八重樫浩文市長は「市内各地でクマの目撃が相次いでいるので、引き続き注意して生活してほしい」と語った。