県民俗芸能協 保存伝承1団体6人表彰【岩手】
県民俗芸能協会(藤沢清美会長)の2025年度表彰式は12日、盛岡市内のホテルで行われ、長年にわたり民俗芸能の保存伝承に尽くし、地域文化の振興に貢献した1団体、6人をたたえた。
民俗芸能団体でおおむね30年以上の活動実績があり、団体の指導や普及、育成、民俗芸能の調査・研究などに功績のあった人、各種事業を通じて民俗芸能の振興に功績のあった団体などを表彰している。
今年度は、山屋田植踊保存会長で前県民俗芸能団体協議会長の平舘良孝さん(87)=紫波町=、日高囃子(ばやし)笛の会顧問の小野良宝さん(74)=奥州市=、煤孫ひな子剣舞保存会顧問の佐藤祥行さん(75)=北上市=、簗川高舘剣舞保存会代表の佐々木保男さん(85)=盛岡市=、澤目獅子保存会の藤原仁さん(76)=盛岡市=、川前神楽保存会の熊谷初男さん(79)=滝沢市=、高屋敷神楽保存会(一戸町)が選ばれた。
表彰式は総会の席で行われ、藤沢会長が一人ひとりに表彰状などを手渡し、「民俗芸能は多くの人の尽力、支えがあって今日に伝承されている。受賞者にはこれからも後継の指導に尽くしほしい」とさらなる活躍を期待した。
日高火防祭(ひぶせまつり)の笛師として長年にわたり日高囃子の保存継承と後継者育成に尽力してきた小野さんは、師匠への弟子入りから55年。2005年からは笛の会4代目会長を20年間務め、「民俗芸能は地域の宝。皆さんが見に来てくれる、人に勇気を与え、喜んでくれる顔や姿にやっていて良かったと思う。これを励みに次の世代に受け継いでいきたい」と話していた。