涼呼ぶ不気味さ 伝建群で妖怪画展 金ケ崎
金ケ崎まちづくり研究会(高杉郁也会長)主催の「幽霊化け物妖怪画展」は、金ケ崎町西根の国選定城内諏訪小路重要伝統的建造物群保存地区(伝建群)にある旧坂本家侍住宅と侍屋敷大松沢家で開かれている。浮世絵や木版画、有志らが描いた幽霊の掛け軸など、背筋が寒くなるような絵で涼を呼んでいる。8月3日まで。
伝建群の夏の風物詩となっている展覧会で、19回目。今月23日午後6時から侍屋敷大松沢家で開かれる「妖怪会議」の前景気をあおろうと、18日に始まり、同家には棟方志功の木版画「流離抄板画巻『天狗(てんぐ)の柵』」ほか、「絵本百物語」の挿し絵5点などを展示した。
一方、旧坂本家侍住宅には、葛飾北斎や歌川広重らと共に活躍した歌川国芳が巨大な骸骨を描いた「相馬の古内裏」(3枚続き)をはじめ、浮世絵9点や掛け軸3点などを展示。主な浮世絵は解説付きで、どんな場面で、どんな化け物なのか、よく理解できるようになっている。
侍屋敷大松沢家は飲食店で、営業時間は午前10時~午後3時。月曜定休(ただし、祝日の場合は翌日)。旧坂本家侍住宅は21日と金、土、日曜に公開。開場時間は午前10時~午後3時。観覧無料。
同研究会スタッフの菊地悦子さんは「古い武家屋敷に飾ると、絵もどこか不気味さを増すようだ。暑い日が続くが、ぜひ絵を見て涼しくなってもらいたい」と来場を呼び掛けている。