連載小説「いけころし~伊達男捕物帳」

2019年5月1日付
第一話「穢れ」(9)

「くう~」 次吉は、盃の酒を一気に煽ると喉を鳴らした。 その様子から、今回の急ぎ働きがどれだけ困難であったか。万五郎にも痛いほど分かった。「ささ。もっと飲め」 万五郎は矢継ぎ早…