日日草

2025年12月1日

 季節性インフルエンザが例年になく早いペースで流行期入り。県内でも感染拡大が止まらず、小中学校や幼稚園の休校、学級・学年閉鎖、休業の措置が連日のように伝えられている。猛威はいつまで続くのか不安が募るばかり

▼気温や湿度の低下といった条件がそろいウイルスの活動が活発になることが感染を広げる要因。目に見えないだけにやっかいだが、これからの時期は別のウイルスも力を発揮してくるからたまらない

▼食中毒を引き起こすノロウイルス。低温、乾燥を好む上、感染力が非常に強く、ひとたび発症すれば激しい腹痛や嘔吐(おうと)に襲われ、重症化すると命さえも落としかねない。厚生労働省がまとめた昨年の発生件数は前年を100件以上上回る276件で、食中毒全体の4分の1を占める

▼秋以降、県内でも高齢者施設や教育・保育施設などで感染性胃腸炎が集団発生。県によると、4月から先月17日までの7カ月余りで16件を数える。前年同期より6件多く、流行への懸念は高まる一方

▼師走に入り、忘年会やクリスマス、年越し準備の買い物と人混みの中に出掛けたり大勢で会食したりする機会が増えてくるが、同時に感染のリスクも高まる。うつらない、うつさない万全の対策で「終わりよければすべてよし」といきたいものだ。