日日草

2025年11月18日

 今年も残すところ1カ月余り。朝晩の冷え込みは一段と厳しさを増し、盛岡市中心部から望む岩手山は雪化粧が際立つ。住宅街ではイルミネーションがともり始め、商店街では早くもお歳暮商戦が幕を開けるなど、慌ただしい年の瀬の気配が漂う

▼国内では大阪・関西万博の開催や参院選での与党敗北、憲政史上初となる女性首相の誕生など、この一年さまざまな出来事があった。県内に目を向ければ大船渡市の大規模林野火災、交通死亡事故多発による18年ぶりの非常事態宣言発令と気を揉む事態も

▼年間を通して最も話題となった言葉を選ぶ「2025T&D保険グループ新語・流行語大賞」の候補が発表された。コメ不足と価格高騰に伴う備蓄米放出関連の「古古古米」、米国が輸入品に高い関税を課す「トランプ関税」、日本の現代史を振り返る「戦後80年/昭和100年」を含む30語がノミネートされている

▼個人的には「緊急銃猟/クマ被害」が外せない。県内で5人が亡くなるなど死傷者が相次ぎ、連日のように市街地に出没している。これ以上犠牲者が出ないことを願わずにいられない

▼新語、流行語には近年続く「物価高」も候補入り。誰もが安全でゆとりある暮らしを取り戻すためにも、もう今年だけにしてほしいものだ。