2025年11月22日
妻の実家の居間に掛けられているカレンダー。風景写真やかわいい動物の絵は添えられず、日付が大きく記されている。その下には通院や来客といった予定が。目に付く所でいつもチェックしているという
▼報道記者駆け出しの頃、取材先との約束を忘れて先輩記者にこっぴどく叱られたことがあった。それ以来、二度とミスするまいと、取材予定や連絡先などを書き込んだ紙の手帳を肌身離さず持ち歩いていた。報道を離れた後もそのくせが抜けず、気付けば40冊近くになる
▼スマートフォンの機能も便利だが、手書きしないことで記憶に残らないのではとの不安が拭えない。同じような理由からか、紙の手帳は根強い人気があるそう。紙製品の企画などを手掛けるフタバが昨年行った調査でも「書くことで予定を忘れにくい」「簡単に過去を見返せる」といった声が目立った
▼スケジュール管理に利用する人が多い中、日記風にその日の体験や感情を書き加えるライフログという新たな活用法が注目されている。一言書くだけで、振り返った際にその日の記憶がより鮮明になるのだとか
▼愛用する手帳も見開きの最終ページを残すだけ。来年はどんな予定で埋まるのか。想像しながらより使い勝手のいい物を探しに文具店を巡ろうと考えている。

