炉端語り 衣川の方言から

進級

【祖父】何、こんだ(4月から)ヨシ6年しぇだ?ほんでぇアキは何年しぇだれぇや。

【アキ】3年生だよ。

【祖母】なだてもなや、一緒にえででも(暮らしていても)わっつぁわっつぁ(わさわさ)すてっから、孫だそななんのトントしゃねぇでるおな。ホニホニさや。

【母】 去年なあだりがらス、2人とも背が伸びできてでヨシには負げでぇすたおの。

【祖父】そだべそだべ。だりゃなや、うっしょきゃ(後ろ側)がら見るヨシののランドセル姿な、大木さのセミみでぇにめんだおさ。アキはまな(まだ)ランドセルおっきお。

【父】 とどこど(ついに)ヨシは最高学年な。学校でハ何でもせんと(先頭)立ってやんねぇばねぇべだ。アキは中学年だっかお姉ちゃんのやんのちゃんと見でおぐんだどな。

【ヨシ】先輩たちがやったよに、運動会や神楽をしっかりしようと思ってんだ。神楽好きだし。

【母】 その意気その意気。神楽はころが(衣川)の伝統文化だっかんな。ちゃんと継がねぇば次困んだおさ。

【父】 何たって一番は修学旅行だべぇ?あだハねぇーのだっか(最後の小学校なんだから)頑張っていい思い出にすねぇっけぇな。こっつもおちおちすてられねぇ。

【祖母】んでぇハ姉妹そろってがっこさえぐの(登校するのは)こどすえっぺぇがハ(限りか)。孫だ変わんねぇよにすてで、こんで日増すに変わってんだなこりゃ。

【祖父】日進月歩、このごろァなすてだが(なぜか)よぐ分がる。

構成・小野寺精一(奥州市)