炉端語り 衣川の方言から

ヨシ 小学校卒業

【父】 アリャッ、なんだりゃや奥州市でも4日がら3学期えっぺぇ一斉臨時休校になってすまっただらや。参ったな、この新コロナ。

【ヨシ】卒業まであと少しなので、先生や友達と学校生活楽しみにしてたのに。

【母】 そだべ、そだべ。学校ではこの新コロナのあっとゆーまの感染拡大で、防止対策に必死になってえんでねぇがすぺがねぇ。

【父】 そよ(そうよ)。んで(それで)ヨシの卒業式は卒業生と先生方、卒業生の父兄だげですんだづ。

【母】 えままで先生方や生徒だづ、卒業式に向げであれこれ工夫すて思い出深いものにすんべど、一生懸命取り組んできたんでがすぺが、ねぇ。申す訳ねぇがすたや。

【父】 集団感染なんねぇよにどの国の要請で、国民の健康守るためだっか、すかだねぇんだな。協力すねぇっきゃ(しなければさ)。

【アキ】お姉ちゃんたち卒業生のために、3年生の私もいろいろ準備に頑張ってきたったんだよ。

【母】 なのに在校生不在になってすまってさ、ご苦労さまだったねぇ。お姉ちゃんのおっきぐなった晴れ姿、アキさ見しぇられねぇぐなって残念だや。

【父】 あどにねぇ最後の記念となる卒業式だもさ、家で在校生のアキど来賓の祖父母の出席で家族みんなで祝うべす。

【母】 んでぇハささやがに盛大にすか。

構成・小野寺精一(奥州市)

※掲載は今回が最終回となります。動画には小野寺さんからのメッセージも収録しています。