炉端語り 衣川の方言から

腰痛

【祖父】ヤーヤ、こんなにかばねさ温泉がえっつの(よいと言うの)はずめでわがったや。

【父】 ん、なんだべ、なんのごどっしゃ(ことですか)?

【祖父】きのな(昨日)さ、ホレつくとばんこ(少しばかり)の稲刈りきしゃめんべって(終わらせようとして)みすとかがって(頑張って)かしぇんだっきゃめ、腰おがすぐすて(変にして)さ、その晩温泉さなぎゃぐひゃったっきゃ(長く入浴してたら)えがった話すさ。

【父】 やっぱす、あのかしぇぎ振りでハ何もおぎねぇばえなど気にすてぇすたもす。

【祖母】そんでその腰、えぐなったづのすか?

【祖父】そさ、そさ。その晩はあんます感ずねぇがったが、今朝起ぎっとえでぇぐねぇぐなってでさ、アリャっと思ったのさ。エーヤ、たまげぇすたでぇ。

【母】 ころが(衣川)の温泉はえーどがで(よく効くと言うので)、1時間もかけで来た人ど一緒にひゃってス、そん時そなよな話すすてぇすたっけも。温泉つのはえんだべねぇ。

【父】 だりゃな、他の温泉とつがってひゃってっと、つるつるすっから気持づえおや。去年ナひでぇ(ひどい)あしぇもさ効いでえがったでば。

【祖母】ひゃったばんぎ(晩)はホッカホッカすっす、どんと寝りゃすお。

【祖父】とっしょりの冷や水、これがらハ無理すねぇごどにすってぇ。

【母】 そすてけらえ。農家は毎日続げでかしぇがねぇばなんねぇ仕事ばりだっかんねぇ、そでがっつォ(そうですよ)。

構成・小野寺精一(奥州市)