世界遺産感じ育む友情 平泉 走る仲間の会県交流会
世界遺産のまち平泉で1日、県内のランニング愛好者の交流イベントが開かれた。タイムは二の次に、みんなで楽しく走り、友情を深め合うのが目的。20代から上は90代まで120人が古都の歴史を肌で感じながら笑顔で走り抜けた。
県走る仲間の会県交流会連絡協議会が主催した一関大会がそれ。1982年から県内持ち回りで開かれ、今年で34回。30回までは毎年開催していたが、東日本大震災で沿岸部の愛好団体が被災したことを受け、以後隔年に改め続けている。
一関大会は通算5回目。一関楽走会、一関レディース、Runぼるぎーに、花泉らんらんの一関市内4団体が主管。世界遺産登録7周年を記念して初めて平泉町を舞台にし、ランニング交流では中尊寺月見坂を駆け上がる約6キロコースが組まれた。
集まったのは市内4団体のほか、盛岡走友会、県庁走友会、県庁走友OB会、花巻走友会、大船渡走友会、奥州水沢愛走会。各地のレースで顔見知りとあって、互いに近況を報告し合うなど和気あいあいムードで繰り広げられた。
月見坂を走る機会などめったにないとして、大会前から話題を集めたコース。百戦錬磨のランナーも月見坂の急坂は生涯の思い出に。盛岡走友会の高橋量平さん(69)は「坂は思った以上にきつかったが、世界遺産を感じながら楽しく走れた」と汗を拭った。
健康のために40歳からランニングを始め、職場の仲間でつくるRunぼるぎーに会長の阿部直子さん(47)も「中尊寺は何回も訪れているが、走ったのは初めて。健康ランニングをこれからも続けていきたい」と誓っていた。

(菊池文彦)