ソムリエ流 菜食健美

ビタミンたっぷり 青芯大根

長期保存後の青芯大根
鮮やかな青芯大根とたっぷりの具材を挟んで作ったわんぱくサンド

 亡き義母が「大根やニンジンの種まきはお盆前の8月10日ごろに」とよく話しながら畑に向かったものでした。

 昨年はそのことを思い出し、数種類の大根(おでん大根、たくあん用大根、紅芯大根、青芯大根など)の種をまきました。数日後、線状降水帯の豪雨により畑の畝の形もなくなり、まいた大根の種がほぼ流されてしまいぼうぜん。猛暑の中まいたのにと落ち込み、しばらくやる気も起きませんでした。それでも、たくあんや煮物、サラダ他、多様な料理に必須な大根! 再度畑を掘り、残しておいた数種の大根の種をまき、今度こそはと育て無事に収穫しました。

 青芯大根は他の大根と少し異なり、土からほとんどが地上に出て育ち、葉緑素が増え緑色になります。そのため、ビタミンなど栄養素が豊富で「ビタミン大根」とも呼ばれています。辛みは少なく、ほんのり甘みがありシャキシャキとした歯触りです。彩りや食味でサラダや漬物、大根おろしなどの生食に向いています。

 収穫した青芯大根は、他の大根と同様に冬囲い保存や、切り干し大根にしました。例年通り冬囲いで保存をすると、水分が抜けたり腐ったりしますが、今季はほぼ収穫時の状態を保つことができました。

 この長期保存をした青芯大根が、春の食卓に彩りを添えてくれることに喜びを隠せません。青芯大根のビタミン(特にビタミンC)は、日焼け予防やストレス、風邪などの病気に対する抵抗力を高めます。他にも鉄分の吸収を良くし、貧血予防など多様な効果が得られます。

 皆さんも産直などで見掛けたら、ぜひ食べてみてください。

 文・写真、野菜ソムリエ鈴木重美(一関市)


【青芯大根入りわんぱくサンド】

◆材料(1人分)=食パン(6枚切り)2枚、バター適量、サンドイッチの具材(ポークランチョンミート1缶、卵1個、ビーツのピクルス・青芯大根の千切り・ツナ缶・マヨネーズ以上適量)、クッキングシート(食パン2.5枚分の長さ)

◆作り方=(1)卵はゆで卵にし、四等分の輪切りにする(2)ランチョンミートを厚さ1センチに切る(3)青芯大根の千切りとツナを、マヨネーズであえる(4)ビーツはお好みの厚さにスライスにする(5)食パンの片面にバターを塗り、クッキングシートの上に片方置く(6)食パンの中央に(1)~(4)の具材を載せ、もう1枚の食パンで挟む(7)食パンを、クッキングシートでギュッと圧をかけながら緩まないように包む(8)包み合わせた部分を下にし、パンの中央を包丁で切る