ソムリエ流 菜食健美

サツマイモは保存がカギ

炊飯器で作る焼き芋。簡単でおいしく仕上がる

 岩手はもうすっかり冬ですが、そんな季節においしいのがサツマイモですよね。サツマイモと一口に言っても今は多くの品種があり好みも分かれています。昔ながらのホクホク系ならサツマイモの王様「紅あずま」。以前は稲刈りなどの“コビル”に、ふかし芋としていただきました。最近は「紅はるか」などしっとり系の高糖度サツマイモが人気です。

 昨年12月、サツマイモ栽培に関するセミナーが滝沢市で開かれました。それまでは何も考えず苗を買って植えて、収穫して食べて…という感じでしたが、そのセミナーでサツマイモのスーパーフードとしての魅力に出合いました。植え付け時期になり、さっそく研修内容の実践です。5月下旬、無肥料でマルチをかけた苗床に苗を植える。イモが肥大してくる頃にネズミ対策を施し、植え付けから120日で収穫。干ばつに強く、環境問題とされている窒素肥料がほとんど必要なく、農薬を使わなくても大丈夫。あらゆる環境に適合できる作物なので「ずぼら栽培」でも生産性が高いのです。

 しかし問題は収穫後の保存方法です。サツマイモは10度以下で腐敗し、18度以上になると発芽するという温度に敏感な作物なのです。年中出回っている大産地のサツマイモはしっかり管理されているということですね。

 先日、盛岡市でサツマイモの移動販売をしているキートスファームの南幅清功さんを訪ねました。自ら栽培して販売している農家さんで、セミナーの講師もされた方です。保存方法に関しては専用の施設を作り、翌年の5月までの保管を可能にしたそうです。いただいたしっとり系の代表格「シルクスイート」の焼き芋、そして焼き芋丸干しは最高においしかったです。そこで南幅さんに家庭でもできるおいしい干し芋の作り方を教えていただきました。

 水に浸すとうま味が逃げるのでまずは焼き芋にする。焼き芋作りは炊飯器を利用。Mサイズ4本(約800グラム)と150ccの水を入れ、玄米モード(普通モードでもOK)で炊き上げるだけ。おいしい焼き芋(ふかし芋)ができます。その後、天日で干す。簡単にでき、おいしく仕上がりました。

 しかし「熟成が進んでいないイモはやはりそれなり」とのことなので、よりおいしくするため熟成管理に努め挑戦したいものです。

 文・写真、野菜ソムリエ上級プロ高橋義明(遠野市)


【訂正・26日付】盛岡市でサツマイモの移動販売をしているのはキートスファームの誤りでした。