辞書風ラベルで減塩対策 しょうゆ、書店とコラボ【盛岡】
盛岡市の醸造メーカー浅沼醤油(しょうゆ)店(浅沼宏一代表取締役社長)は、地元の書店や学生とコラボレーションし、減塩対策しょうゆ「減塩新書 いわて健民」を開発した。通常のしょうゆと変わらない味で体内に蓄積される塩分を約50%に抑え、ユーモラスな辞書風のラベルで減塩効果をアピール。県内のさわや書店で販売している。
同商品は本県の脳卒中死亡率が全国ワーストとなった現状を改善しようと、県内のしょうゆ製造元5社が共同開発し、昨年12月に発売した減塩しょうゆのラベルをリニューアルしたもの。
浅沼醤油店では「減塩」や「脳卒中予防」の持つ堅苦しいイメージを払拭(ふっしょく)しようと、岩手大でインダストリアルデザイン研究に取り組む学生たちの協力を得て、親しみやすい辞書の表紙をイメージしたオリジナルラベルを作製。「減塩新書」の表記や、書籍の帯を意識した「食塩摂取を減らせる“決定版。”」のキャッチコピーが印象的な仕上がりとなった。
商品が違和感なく受け入れられるマーケットを探していたところ、さわや書店のスタッフが全面協力を申し出たことで、異色のコラボが実現。6月23日から県内10店舗で取り扱い、健康や減塩レシピなどのコーナーに並べている。
価格は200ミリリットルで350円(税込み)。浅沼社長は「書店という場所は、情報発信の場として申し分ない。減塩という岩手の課題を意識してもらいながら、健康でおいしく食べるということについて考えてほしい」とPRしている。