花巻

盛大に祝賀記念イベント 南部公入宿行列を再現 宿場町「大迫」400年【花巻】

南部藩主・南部利直公の入宿行列を再現。陣がさなどを着けた地域住民総勢111人が中心市街地を練り歩いた

 花巻市大迫町に現在の街並みが形成されて400年を記念するイベントが30日、同町大迫地内で開催された。記念式典のほか、南部藩主・南部利直公の入宿行列が繰り広げられ、節目を迎えた“宿場ロマンのまち”は大勢の人出でにぎわった。

 大迫町は1617(元和3)年、南部利直公が宮守村で鹿狩りをした際に曲がりくねった遠野街道を直線にするように命じたとされ、整備された新遠野街道に中心地を移したと伝えられる。

 入宿行列は、この時に町の長の宿に泊まったイメージを再現。大償神楽保存会を先頭に弓持ちややり持ち、挟箱持ち、馬に乗った藩主、女殿様ら地域住民総勢111人が連なった。一行は下町(新岳南橋)から大迫交流活性化センターまで約900メートル区間を1時間かけて練り歩き、沿道に詰め掛けた見物客は家族の雄姿を写真に収めたり、声援を送ったりしながら当時に思いをはせていた。

 同センターで行われた記念式典では、主催する宿場町おおはさま400年記念事業実行委員会の山影義一委員長が「いっぱいおでっていただき、ありがたい。行列の衣装や道具を貸していただいた遠野市に感謝するとともに両市の交流、発展につなげたい」とあいさつ。来賓の上田東一市長は「大迫の産業を発展させた先人に感謝を、それを支えてきた地域の方々に敬意を表したい。われわれの世代でもしっかり受け継ぎ、後世につないでいく」と祝辞を寄せた。

 この後、町内3小学校と大迫中学校、大迫高校の代表が、未来の大迫に向けたメッセージを披露。早池峰山、神楽、ワインといった地域の魅力や歴史、行事に触れつつ、「これからの大迫を盛り上げ、この町の良さを全国にアピールしていくことが僕たちの務め」「先人たちの地域、教育を思う温かさは今も生きている。未来の大迫にこの温かさを伝え、豊かな街をつくることを約束する」などと力強く誓った。

 

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