来月にも復活へ 「猿沢羊羹」試作評価上々【一関】
一関市大東町の地域協働体・猿沢地区振興会(佐山昭助会長)は、かつて地元の名産品として知られた「猿沢羊羹(ようかん)」の復活に向けて取り組みを進めている。地区外の人を対象とした試食会も開きながら味を調整し、早ければ10月の販売開始を見込んでいる。
住民アンケートで猿沢羊羹の継承を望む声が多かったことから企画。店主の体調不良などを理由に4年前閉店した千葉羊羹屋の明治練羊羹(通称猿沢羊羹)の再現を目指し、3月から地元主婦らが試作に取り組んでいる。
8月27日に同市大町のなのはなプラザで開かれたいちのせき市民フェスタでは、来場者を対象に限定300食の試食会を実施。併せてアンケートも行った。
アンケートには145件の回答があり、10代から80代までの幅広い層から意見が寄せられた。味や甘さについては「おいしい」「ちょうどよい」とおおむね好評。回答者のうち、かつての猿沢羊羹を食べた経験があるという人は2割ほどで、独特な砂糖の歯触りを懐かしむ声もあった。
同振興会では、将来的には猿沢地区内に工房を構え、産直での販売を計画する。事務局は「アンケートの声を参考にさらなる改良を加え、10月15日の猿沢秋祭りから販売を始めたい」と意欲を見せる。
猿沢羊羹に関する問い合わせは、同振興会事務局=0191(48)3366=まで。