一関・平泉

誇れる故郷案内 本寺中生ガイドデビュー【一関】

東京農大の学生に骨寺村荘園遺跡内の特徴を説明する本寺中生(左2人)

 一関市厳美町の本寺中学校(金野勝紀校長)の全校生徒14人は7日、学区内にある国史跡の骨寺村荘園遺跡のボランティアガイドとしてデビューした。研修で訪れた東京農業大の学生を案内して本寺地区の歴史を伝え、自らも地元の魅力を再認識した。

 本寺中が2018年度に厳美中と統合することから、故郷に誇りを持てるようにと、総合的な学習の時間の一環で実施。生徒は春から本寺地区の文献を調べる一方、骨寺村荘園交流館(若神子亭)の協力を受け、1時間程度で案内できる▽修験者▽駒形▽原風景▽本寺川―の4コースで準備をしてきた。

 同日は、同大地域環境科学部生産環境工学科の地水環境工学研究室の3、4年生23人と教員が若神子亭を訪れた。生徒と学生は互いに学校紹介をするなどして打ち解けた後、各コースに散らばった。

 このうち原風景コースでは生徒会長の佐藤由奈さん(3年)ら3人が、骨寺村荘園休憩所(古曲田家)や駒形根神社、遠西遺跡、要害橋、本寺川などを案内した。

 田んぼの真ん中に民家があることや、遺跡に中世の生活の跡が残っていることのほか、小区画水田の特徴を解説。学生は興味深そうに耳を傾け、生徒に質問するなどしていた。

 佐藤さんは「本番まで不安だったが、学生が感嘆したり質問してくれたりしてうれしかった。改善点も見つかったので、より人に伝わるガイドを目指したい」と目を輝かせていた。

 同大3年の山見駿介さん(20)=千葉県在住=は「分かりやすく、沈黙した時間もなく案内してくれた。中学生が他の人に説明できるほど地元のことを知っているのが立派で、歴史が代々伝わっているのがすごい」と感心していた。

 生徒は10月まで、稲刈り体験イベントで本寺地区を訪れる人たちや東京の学生らを相手にボランティアガイドをする予定。

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