一関・平泉

農家、落果に肩落とす【一関】

台風18号の影響で園地に落果したリンゴ。生産者が回収作業に追われた=18日、一関市狐禅寺のアップルファームささき

 台風18号が接近して一夜明けた18日、一関地方の果樹園では落果被害が確認され、生産者が回収作業などの対応に追われた。

 一関市狐禅寺のアップルファームささきでは、収穫間近だった多くのリンゴが落果したほか、枝折れや倒木などの被害も出た。佐々木満園主は「収穫するには早い実が多かったし、台風が少しそれてくれるだろうかと期待していたら、結構やられた」と肩を落とした。

 旬の品種「紅いわて」は1割ほど落果し、落果を免れたリンゴの中にも強風にあおられて枝や葉にぶつかり、傷ついた物が見られる。こうしたリンゴは加工用としてJAいわて平泉の園芸センターに引き取られる見込みで、佐々木園主らは回収作業に当たっていた。

 同市赤荻のあこおぎ葡萄園では、通常通り早朝からブドウを収穫し、直売所を開いた。千葉哲男園主は「うちは風向きに救われて大きな被害はなかったが、心配で胃が痛かった」と振り返った。

 防風ネットを張るなどできる限りの対策を取っているが、効果には限界があるため不安は尽きないという。千葉園主は「午前5時から収穫作業を始めたが、すごい風だった。最初なら諦めもつくが、1年間手をかけたところで被害を受けるのは、農家にとってショックなこと」と語った。

 各地で、県農業共済組合磐井地域センターの職員らが巡回し、被害調査に当たった。

momottoメモ

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